文部科学省専門官が厚木市教育委員会でレクチャー

 文部科学省国際統括官付専門官は2018年8月16日、厚木市教育委員会にて「持続可能な開発のための教育」(ESD)についてレクチャーを行いました。これは、私が8月3日、厚木市危機管理課職員とESDについてヒアリングに行ったことがきっかけです。市教委からは20名ほどが参加したほか、愛川町と清川村の議員も参加しました。   
 専門官は、「今までの記憶力や情報処理能力を育む教育では時代について行けない」ことから「批判的に考える力」など「ESDの視点に立った学習」が求められると述べるとともに、ユネスコスクールに加盟すると、ESD実践情報が得られる利点を紹介頂きました。
 また、環境教育等促進法により地方自治体は、「環境教育推進協議会を設置できる」とされている点やESDカレンダーを開発した東京都江東区立八名川小学校の取組みも紹介されました。「ESDを意識する」ことが大事であり、総合を軸として他の教科にもリンクさせる(意識する)ことや「各学校が課題としていることから拡げる・加える」、「ESDを平和や日本への影響など自分に置き換えて考える」などの言及もありました。

 専門官が述べた「今までの記憶力や情報処理能力を育む教育では時代について行けない」に関連して、8月25日に行われた日本環境教育学会において、「持続可能な社会のための創り手とはクリエーター作り」との見解もありました。
 2017年3月に告示された新学習指導要領には、前文が付きました。キーワードは、「持続可能な社会のための創り手」です。10年前の学習指導要領にはなかった前文が付いたことは重要な点です。しかしながら、小学校における英語教育などが報道され、肝心の「持続可能な社会のための創り手」が報道されませんでした。私としては、「持続可能な社会のための創り手」の認知度が全国的に高まって欲しいとの考えでいます。

ESD = Education for sustainable development