「絶滅危惧種を間引いてもいいのかと、最初はビックリした」。これは、厚木市立荻野中学校(森茂樹校長)の自然研究部2年生・笠原美優さんによる言葉です。大人でも疑問を持つでしょうし、説明できる人は極めて限られます。マスコミ6社が報道してくれました。作業終了後、池を見た私の感想は、「人が手を入れて生物多様性が保全される事例」です。

県絶滅危惧Ⅱ類ミクリの間引き

 2017年6月22日(木)14時30分~16時30分の間、同校自然研究部(担当:斎藤潤一教諭)は、全国的にも稀な作業を広町公園において実施。同校は当日午前、期末試験を終えたタイミングでした。
 私はこの日、作業開始前の挨拶の中で、中学生に次の二つを伝えました。①「法律を考えるきっかけにして欲しい」。②「担当の先生と校長先生の理解があってこそ、皆は今日、ここに来れた」。
 生物多様性基本法第3条1項に「自然環境が地域の自然的社会的条件に応じて保全」とあります。今回の作業は、これに相当します。また、ミクリを除草してもよい法律上の根拠は、「種の保存法」の「国内希少野生動植物種一覧」に載っていないためです。
 今回の作業は、「絶滅危惧種を間引くことによる生物多様性保全」です。この日を向かえるに際し、私は2016年9月議会一般質問で、ミクリの間引きを取り上げました。広町公園の池は、水質もよく、無農薬の条件のもと、環境がよ過ぎるようです。このままでは水中に光が届かないことに加えて、池が次第に陸地化することも想定されます。
 広町公園の状況について、私に問い合わせてきた市民の一人によると、「2~3年前から急にミクリが増えた」そうです。また、「カワセミが飛び込めなくなった」とも述べていました。
 ミクリを移植するにも限界があります。県の施設や市の公園、学校などに移植しますが、ほとんどは処分となります。この日で作業は完了しなかったため、また間引きを行う予定です。今回の新たな取組みによって、広町公園における生物多様性が豊かになると同時に、世の中へ問いかける事例となれば幸いです。