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 2014年2月議会一般質問

☆ホストコンピュータ再構築
高田 年間1.9億円の経費の削減を試算しているが、今後の実効性は。
政策部長 新たなシステムへの変更の際、厚木市情報基盤の中に取り入れ、関連を持たせながら整備しているため、さらなる経費削減と効果的な事務ができると確信している。
高田 1月4日の新システム稼働に向け、どのような体制で行ったか。
政策部長 12月28日の業務終了後から1月1日までの間、9000万件を超えるデータを移し替え、夜通しで約300人の職員により、新システムの稼働に向けて丁寧に確認した。

☆経営革新度調査全国1位
高田 この全国1位を機に、行政視察などの受け入れ時など、市内宿泊を誘導する考えはあるか。
総務部長 行政視察の受け入れの際には、市内の温泉や宿泊先の情報提供、案内を産業振興部と行っていきたい。
産業振興部長 観光客を誘導する魅力的な方法であるため、総務部と協力して行っていく。

☆(仮称)健康こどもの森ワーキンググループ
高田 次回ワーキンググループ会議や現地視察がいつなのか、それぞれのメンバーが予め承知していることが大切。他の自治体にも先行モデルがない中、担当部署は何かと手探り状態かとも。 次回会議では、今後のスケジュールを議題に加えることがお薦め。

河川みどり部長 必要に応じて随時、現地調査や会議を実施し、実際に現場を見て議論する機会をできるだけ設けるように努めながら、最善の対策について御意見をいただくことにしている。また、毎月1回程度の会議又は現地調査を実施する予定であることから、こうしたスケジュールについてもお示ししたい。


フルバージョン

◯18番 高田 浩議員 (登壇)厚木市はことし、日本経済新聞社発表の経営革新度調査で全国1位になりました。厚木市の経営にかかわりを持つ地方議員の1人としてまことにうれしく感じております。私は本日、これをどう評価し、生かしていくか、議論していきたいと考えております。
 さて、1年前の定例会で、サーバーの見直し効果について、4年間で5億9000万円の削減効果があったと答弁がありました。今回取り上げるホストコンピュータ再構築は、それとは全く別物であります。毎年1億9000万円の節約効果となることがこのホストコンピュータ再構築について発表されております。
私は、平成20年9月定例会において、億単位の節約効果となるとし、各種サーバー及びホストコンピュータ再構築を提案しました。その際、取り組むとの明快な答弁を宮台副市長がした姿を覚えております。その方向性決定をもとに、平成21年4月、IT改革担当が新設され、今日に至っております。最初はどうしたらよいかわからなかったこともたくさんあったでしょう。職員の理解や合意形成にも労力がさぞかし必要だったことと思います。
 毎年1億9000万円節約と金額の大きさばかりに目が行きがちですが、私には、いい意味で意外に思っていることがあります。それは、1月4日の新システム稼働以来、トラブルを耳にしないことです。今後、まだ山場があり、トラブルなしとは結論づけられませんが、目立ったふぐあいが発生してむしろ当然くらいに思っていました。
トラブルが発生しない最大の理由の1つは、職員と請負会社との意思疎通のよさでしょう。ここで言う職員とは、特定の職員ではなく、新システムにかかわる各部署それぞれの職員です。職員がわかりやすく自分たちの仕事を話してくれなければ、請負会社のプログラマーは、いわば独自の判断でシステムを組むことになります。そうすると現実と乖離し、ふぐあいの原因となります。
 たくさんの職員がかかわり成し遂げたトラブルなしのホストコンピュータ再構築、こういう職員らの日ごろの意識が経営革新度調査全国1位に導いた要因の1つであります。私は、厚木市職員と請負会社とのタッグに拍手を送りたいと思っております。
(仮称)健康こどもの森については、昨年9月定例会で提案した生物多様性保全を検討するワーキンググループの機能、役割をお尋ねいたします。
 以上、明快な答弁を期待しております。

◯越智一久副議長 市長。

◯小林常良市長 (登壇)ただいま高田浩議員から、経営革新度調査全国1位について、結果をどう受けとめているか、1位となった要因は何か、今後、この評価をどう生かしていくかとのお尋ねでございますが、経営革新度調査は、日本経済新聞社産業地域研究所が全国812市区を対象に実施したものです。
 調査の結果につきましては、透明度、効率化・活性化度、市民参加度、利便度の4つの項目について、78の設問への回答が経営革新度総合評価で全国第1位に輝いたものです。その原動力は、地域の課題は地域で解決するという意識を高め、さまざまな取り組みを進めている市民協働の広まりと、政策等に市民の声を反映する市民参加の広まりであると認識しております。
(徳間和男議員退席)
 また、行政サービス水準が全国1位であるとの評価であり、市民の皆様、議員の皆様、そして職員が総力を挙げて取り組んだ成果であると考えております。なお、今回の評価におごることなく、職員一丸となって、日本一の経営革新都市にふさわしい、さらに快適で利便性の高いまちづくりに向けて、知恵と創意工夫を持って取り組んでまいります。
 次に、コンピュータシステム改革について、年間1.9億円の節約効果について、これまでの取り組みと今後の展開はとのお尋ねでございますが、コンピュータシステムの改革につきましては、ホストコンピュータによる基幹系情報システムの見直しを中心に、平成21年度から着手した情報システム最適化の一環として検討を進めてまいりました。
平成24年度には、企画提案競技により事業者を選定し、新基幹系情報システムの詳細な機能確認作業及び9000万件を超えるデータ移行作業等を経て、平成26年1月から新たなシステムの運用を開始いたしました。
また、災害対策やセキュリティ対策を強化した施設内に機器等を設置したことにより、市民の皆様の重要な情報資産の保護、業務継続性の確保及び運用経費の削減を図ることができました。
今後につきましては、システムの安定稼働を実現することはもとより、引き続き効率的なシステムの維持管理に取り組んでまいります。
 次に、(仮称)健康こどもの森整備事業について、検討ワーキンググループについて、活動状況はとのお尋ねでございますが、遊んで学んで元気になれる自然体験活動の新たな拠点の整備を進めるため、環境保全や動植物の専門的知識を有する方、学識経験者及び工事関係者をメンバーとする(仮称)健康こどもの森整備検討ワーキンググループを平成25年11月に設置しております。
今後につきましても、自然環境の保全に配慮しながら整備を進めるため、継続して現地調査と会議を実施してまいります。

◯18番 高田 浩議員 答弁ありがとうございます。
 厚木市は、透明度ランキングで1位になったという個別項目で全国1位になったわけではなく、総合評価で全国1位になりました。すごいことです。4つの評価項目ごとに、厚木市のどういう点が評価されたと分析していますか。

◯石井 勝総務部長 今回の調査につきましては、市長が答弁申し上げたとおり、4項目の総合評価により全国第1位となっております。
初めに、透明度につきましては、厚木市情報公開条例の内容を初め、議会審議のインターネット配信、市長交際費の全面公開などが評価されたものと分析しております。
 次に、効率化・活性化度につきましては、これまでの継続した行政改革による行政評価や委託化の推進の取り組みが評価されたものと分析しております。
次に、利便度につきましては、ワンストップサービス、土曜開庁、地区市民センターでの証明書交付、マイタウンクラブによる施設や図書の予約、コンビニエンスストアでの税と料の納付などの取り組みが評価されたものと分析しております。
(太田洋議員復席)
 最後になりますが、最も高く評価をいただいたのは市民参加度であります。厚木市市民参加条例、厚木市市民協働推進条例、厚木市住民投票条例を制定し、市民の皆様とともにまちづくりを進めた施策が高く評価されたと分析しております。
(徳間和男議員復席)

◯18番 高田 浩議員 今回の日本一の獲得は、市民、そして我々議員、市長、職員のそれぞれがその役割を最大限果たした結果であります。市民が果たした役割について見解をお尋ねいたします。

◯石井 勝総務部長 市民参加におきましては、審議会等への市民の皆様の積極的な参加を初め、パブリックコメントを通じて多くのご意見をいただいたことなどで、市民の皆様には大きな役割を果たしていただきました。
市民協働につきましては、子供たちの登下校を見守る愛の目運動、地域で危険箇所をチェックする地域安全マップの作成など、地域の皆様が自主的に取り組んでいただいたことなどが評価されたものと考えております。

◯18番 高田 浩議員 私は折に触れて、地方議員は企業で言えば社外取締役だと市民に話しております。私たち厚木市議会議員が果たした役割は何だとお考えですか。

◯石井 勝総務部長 議員の皆様におかれましては、厚木市住民投票条例を初め、10の条例制定において議論を尽くしていただいたことや、議会会議録の厚木市ホームページでの公開、議会審議のインターネット中継など、議会改革に取り組んでいただいたことが高い評価につながったものと考えております。

◯18番 高田 浩議員 次に、職員の果たした役割、職員の努力についてお尋ねいたします。
私はかつて31歳で厚木市議会議員になりました。それまで厚木市から都内の会社に通ういわゆる厚木都民であり、独身であった私の生活には、厚木市役所はほぼ無縁の存在でした。しかしながら、議員になってからその職域の広さを実感しておりますし、今でも各部署にスペシャリストがいるものだと知ることもあります。ご自分たちのことですから言いにくいかもしれませんが、いかがですか。

◯石井 勝総務部長 初めに、職員の果たした役割でございますが、職員一人一人が厚木市自治基本条例の趣旨を十分理解し、行政が行う各施策について、市民の皆様とともに真摯に取り組んだことが大きいと考えております。
 また、職員の努力につきましては、職員数が削減される中で、市民サービスの低下とならないよう、窓口のワンストップ化、窓口の土曜日開庁、コンビニエンスストアでの税と料の収納など、市民の皆様の利便性の向上を第一に考え、日々業務に取り組んだことが評価されたものと考えております。
また、職員につきましては、条例制定の際に条文を精査する職員、システムのオープン化を担当する職員等、それぞれの分野のスペシャリストが経験と知識を十分に生かして活躍したものと認識しております。

◯18番 高田 浩議員 今回、全国1位になったことを、ただよかっただけではなく、それを生かす方法、具体的に職員の皆さんができる方法を提案いたします。
これを機に、厚木市に来る行政視察、地方議員であったり、あるいはほかの市の職員が来るかもしれませんが、それらへの対応を考え直してみてはいかがですか。
 厚木市に視察、宿泊は市外、これは可能な限り避けてもらうことをお勧めします。具体的には、各部署に視察の照会があった際に、宿泊先を厚木市内に誘導することであります。これまで何度か一般質問で申し上げてきましたが、首都圏から離れた地方自治体に視察へ行くと、必死さを感じることがあります。市のホームページに視察メニューを掲載している自治体もあります。視察を受けるに際し、市内に泊まることを条件にしている自治体すらあります。視察を受け入れたら、七沢や飯山、本厚木駅周辺などにお泊りいただくよう誘導してはいかがでしょうか。経営革新度調査全国1位を厚木市民に我がことと実感していただきたいです。遠くにいると憧れの存在かもしれませんが、隣の芝生は青く見えるものです。市民と喜びを分かち合うためにも周知を丁寧にしていただきたいです。ご見解をお尋ねいたします。

◯石井 勝総務部長 今回の経営革新度全国1位という視点以外でも厚木市への視察はかなり多くなっておりますが、今、高田議員からご提案がございましたように、視察受け入れの際には、産業振興部と連携しまして、厚木市の宿泊施設などをご案内申し上げて、各担当から先方の担当へ、こういう温泉がありますという情報提供をさせていただくなど、縦ではなくて横のつながりを持って産業振興部と行っていきたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 産業振興部長、いかがですか。

◯森下俊春産業振興部長 観光客を誘導する1つの魅力的な方法だと思われますので、私どもでも積極的に総務部と協力して行っていきたいと思います。

◯18番 高田 浩議員 1位になったことを機会に、ただよかった、市民に知らせる、そこで終わるのではなくて、ぜひ経済効果を生み出すツールにしていただきたいと思っております。
経営革新度全国1位となった今後の取り組みについてお聞かせいただけますか。

◯石井 勝総務部長 今回の評価結果を分析いたしますと、今後、検討すべきことは、さらなる委託化の推進、公共施設の開館日数や開館時間の延長であると考えております。
しかしながら、行政運営はより高い評価を得るために実施するのではなく、当然のことでございますが、市民サービスの向上のために推進すべきと考えておりますので、市民の皆様の声をお聞きしながら、ニーズに合った方策を市民の皆様と協働で進めていきたいと考えております。
 また、総務部といたしましては、庁内で各施策を検討する中でも、議会の皆様のご理解をいただきながら、経営革新度全国1位の厚木市はやはり違うなと言われるような施策を展開していきたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 コンピュータシステム改革についての質問に移ります。
コンピュータシステムの全面的な見直しにはさまざまな苦労があったことでしょう。これまでの取り組み状況を具体的にお話しいただけますか。

◯霜島宏美政策部長 先ほど登壇で高田議員からお話しがあったとおり、高田議員の提案から始まりまして、コンピュータの見直し、システムをどうしていこうかと、平成21年度にIT改革担当として3人の組織を庁内につくりました。
庁内においては、ITという言葉は通っていますが、何をどうするのか、なかなか明確ではございませんでした。その中で、情報システムの最適化、あわせてコンピュータシステムをどうやったらいかに効率よく、職員が使いやすく、それによって市民サービスがどうできるかを検討して、まずコンピュータの基幹系情報システムの再構築を検討し始めました。これがスタートでございます。
 平成23年度になりまして、オープン化推進担当という職員のプロジェクトチームをつくりました。単なる職員のプロジェクトチームというのは係長などだけなのですが、そうではなく、その下にワーキンググループということで若手の職員も入れて、全庁的なシステムをどうしていくのか検討に検討を重ねて、具体的な目標値、こういう計画、こういう基幹系のシステムだったらできるのではないかということで基本的な考えをまとめました。
 その後、平成24年度になりまして、再構築に係る業者選定がございますので、いろいろな業者にアプローチをかけました。庁舎にはいろいろなシステムの項目もございます。4300という膨大なシステム機能を各職員が確認しながら、5年という長い歳月をかけましたが、本年1月4日に稼働できたということでございます。

◯18番 高田 浩議員 聞くだけでも大変な作業だったことが想像できます。
今回、見直しを行ったシステムについて、関係する部署が多くあったはずです。庁内における合意形成はどのように行われましたか。

◯霜島宏美政策部長 コンピュータの基幹系システムと言っても、何を行ったのか議員の皆様がご理解できないということもあるので、あえて申し上げます。
 住民記録、市民税、固定資産税、税収納、国民健康保険、介護保険、選挙関係のシステムなどを今回まとめたということでご理解をいただきたいと思います。関係する課は7課、職員の数として約160人がこのシステムを使って市民サービスをしているということでございます。
各課の調整につきましては、それぞれ自分の課のシステムさえという話ではなくて、関連するシステムとしていかに効率よく職員が活用でき、この活用の結果として証明等の発行に至る。プロジェクトチームの中でそれぞれの職員が理解し合いながら、このシステムをまとめてまいりました。
 現状の分析はもちろんでございますが、再構築の方針ということで、一つにまとまらないと基幹系のシステムをまとめることはなかなかできませんので、それぞれの課の思惑はありましたが、同じ方向に向けてまとめてまいりました。
この関係については、先ほどの7課、160人の職員が使っているかというと、これは異動すれば全職員が使うことになりますので、全庁を挙げての取り組みということで、改めてそのシステムを見直す基幹系情報システムオープン化プロジェクトチームというのもつくりまして、さらに合意形成を図って今日に至っております。

◯18番 高田 浩議員 システム見直しにおいて、4300項目以上の機能の確認作業を行ったということですが、どのような作業であったかお話しいただけますか。

◯霜島宏美政策部長 このシステムの確認作業でございますが、4331項目という膨大な数を一件一件シラミ潰しに確認したということです。わかりやすく言いますと、住所検索などを例にとりますと、新しい住所、古い住所がありまして、どちらからでも相互交通ができるようにしました。それは簡単な例ですけれども、ありとあらゆる形で、どなたが調べても情報が偏らずに、1つの情報からいろいろな検索ができる、そういうシステム関係を一件一件シラミ潰しにチェックしたということです。確認作業につきましては、700回以上にわたって、160人以上の職員がかかわって、この構築に努めてまいりました。

◯18番 高田 浩議員 私は1月の初めに、市役所が開いたときに、この実質的ないわば責任者、現場を取り仕切ったうちの1人の職員が、本庁舎の2階から下をずっと見ている姿を見ました。どのような気持ちで見ているのかなと思いました。
1月4日土曜日開庁から新しいシステムを稼働させるために、年末年始の期間の切りかえ作業があったはずであります。どのような体制で臨みましたか。

◯霜島宏美政策部長 先ほど4331項目というお話もしましたが、12月末は、普通は職員を含めて29日からお休みに入ります。年の瀬でございますので、ぎりぎりまでは一般市民の方が証明等で来庁されますが、システムがとまった後でないとできません。28日の夜から1月1日まで、言葉は悪いのですが夜中ずっとです。暮れにストップさせて、9000万件のデータを移しかえるのに年末年始にかけて職員が出てまいりまして、新システムにきちんと移っているかどうかを丁寧に、夜通しでございます。職員には大変苦労をかけてしまったのですが、暮れから正月にかけまして約300人を超える職員に出ていただきまして、不安もありましたが、1月4日、このシステムの切りかえのスタートを切れたということでございます。

◯18番 高田 浩議員 新たなシステムの稼働開始から今までに何かトラブルはありましたか。

◯霜島宏美政策部長 今のところ、新システムに変わってトラブルは特別ございません。しかし、この後、税の関係は賦課から納税通知書の発送等々たくさんの業務がございますので、気を緩めることなく継続しながら、このシステムがきちんと稼働していくかどうかも含めまして見てまいりたいと考えています。

◯18番 高田 浩議員 今回のシステム見直しに際して、ほかの自治体にない特徴はありますか。

◯霜島宏美政策部長 今回のシステムでございますが、1つ目としましては、厚木情報基盤ということで、いわゆる想定の盤をつくりました。盤と言って理解をしていただけるかわかりませんが、機器の効率的な利用ができるということで、仮想化という技術を取り入れました。あとは、ネットワークを介しまして、外部に設置してある機器を使って、クラウドと言っていますが、そういうものを1つつくりました。
2点目としては、災害がございますので、何かがあってシステムが動かなくなってしまっては困るということで、実は別のところに災害対策とセキュリティのしっかりしたものをつくってございます。よそにあるので大きい声で言えませんが、そういうものを構築しまして、市民サービス、諸証明を含めて、何があってもこのコンピュータシステムを使ってできるという2点でございます。

◯18番 高田 浩議員 年間1億9000万円という経費の節約効果が試算されておりますが、今後についてどの程度の実効性があるとお考えですか。

◯霜島宏美政策部長 これからいろいろ国の方針が変わって、新たなシステム等々も生まれてくると考えておりますが、この新システムがいかに効果を発揮するかというのは、今、高田議員がおっしゃるように、今後の部分も含めてあります。今は1年間に約1億9000万円ですが、さらに新しいシステムを市のほうで行いなさいと言われたときに、この厚木情報基盤を使って、この中にうまく取り入れながら、関連を持ちながら整備ができたということなので、金額的にははじいていませんが、さらに経費の削減と効率的な行政事務ができると確信しています。

◯18番 高田 浩議員 私も、どこかほかの自治体が厚木市と同じシステムを使って、つまり割り勘効果が出て、単純に言いますと2分の1になればとも意識しております。
一般に、職員にはそれなりの人事評価が必要ではないでしょうか。厚木市もご多分に漏れず人件費が抑制されております。地方公務員は保障された立場なのですから働いても当たり前ではあります。しかしながら、どのようなことを達成しても評価されないとしたら、モチベーション、つまりやる気は向上しますでしょうか。
 基幹系情報システムの見直しと再構築に限らず、職員が大きな成果を上げた事務事業が多くあると思います。営業マンなら売り上げの何%かをボーナスに反映されることがあるかもしれません。それと比較にはなりませんが、地方公務員の場合、期末勤勉手当という制度があります。いかがでしょうか。

◯石井 勝総務部長 今回のオープン化によります関係職員の評価でございますが、職員元気アップ表彰につきましては既に表彰させていただいておりますが、今後の勤勉手当、成績率につきましても正しく反映させまして、職員のモチベーション、職員の頑張りをきちんと評価したいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 次に、(仮称)健康こどもの森のワーキンググループについての質問に移ります。
ワーキンググループの会議はいつ開催され、どのような内容でしたか。

◯櫛田正夫河川みどり部長 第1回の会議につきましては、平成25年11月22日に開催してございます。会議の内容といたしましては、工事の進捗状況の報告や、生物多様性及び自然環境の保全対策について議論し、ご意見をいただいてございます。
具体的な対策といたしましては、保全すべき自然環境への配慮として、主園路の線形の一部を変更、滑り台や管理棟の位置などを変更してございます。

◯18番 高田 浩議員 ことし1月21日、今年度工事をしている荻野運動公園から休耕田へ向かう園路1を現場で見たワーキンググループのメンバーは、少なからず驚いたようであります。絶滅危惧II類の昆虫が多く発生していたエリアの変貌を目の当たりにしたためであります。あらかじめ聞かされていなかったようです。施工前に現場で説明を受けながら、可能な限りの合意形成をすることが望ましいことであります。
ワーキンググループのメンバーは、私が見る限り、ベストメンバーです。選んで引き受けていただくに至った厚木市もさすがだと私は思っております。そのベストメンバーの皆さんのメンツも重んじていただきたいです。いかがでしょうか。

◯櫛田正夫河川みどり部長 ワーキンググループのメンバーに対しましては、きめ細かな情報提供に努めているところでございます。引き続き、必要に応じて随時現地調査を実施し、ご意見をいただく機会を設けながら、整備に係る合意形成に努めてまいりたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 実際の運用は何かと大変だと思います。
現場を見ながら意見交換を行う場合、会議録の作成をどうするかが課題であります。しかしながら、これには方法があります。現場であれこれ意見交換をした後、最終段階で発言の確認作業を行うことであります。箇条書きで十分です。取りまとめた後、欠席したメンバーがいるなら、情報共有を行うことで進行管理も果たせることでしょう。いかがでしょうか。

◯櫛田正夫河川みどり部長 現場での意見交換のご意見につきましては、会議録を作成してございます。また、決定事項につきましては、ホームページ等に掲載し、情報の提供をしてございます。

◯18番 高田 浩議員 次回ワーキンググループ会議や現地視察がいつなのか、それぞれのメンバーがあらかじめ承知していることが大切です。ほかの自治体にも先行モデルがない中、担当部署は何かと手探りではないかとも思います。次回会議では、今後のスケジュールを課題に加えることをお勧めいたします。ワーキンググループにおける今後の予定をお話しいただけますか。

◯櫛田正夫河川みどり部長 必要に応じて随時現地調査や会議を実施し、実際に現場を見て議論する機会をできるだけ設けるように努めながら、最善の対策についてご意見をいただくことにしております。また、毎月1回程度の会議、または現地調査を実施する予定でございます。こうしたスケジュールについてもお示ししてまいりたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員は、1月21日、ワーキンググループ数人とともに現地視察を行いました。厚木市が主導したというよりは、むしろさまざまな声を背景にその学芸員が動かれ、この日を迎えたとの印象を持っております。
この神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員のワーキンググループにおける立場を明確にすることを提案します。新メンバーとするか、相談役、またはアドバイザーとするか、名称は何でも構いません。その神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員を毎回呼ばれるメンバーに加えていただきたいのです。明確な理由があります。湿地保全の専門家となり得るためであります。湿地保全の専門家は全国的にも極めて限られます。今年度の工事でも湿地に手が入りましたが、平成26年度以降、さらに広範囲な湿地エリアに手が加えられます。したがって、湿地保全の専門家が必要であります。いかがでしょうか。

◯櫛田正夫河川みどり部長 今、高田議員がお話しされました神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員の方につきましては、ワーキンググループのアドバイザーとしてご参加いただけるよう、今後も引き続きお願いしてまいりたいと考えております。また、会議等の通知につきましても、連絡をとり合いながら参加いただけるような努力をしてまいりたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 確認ですが、毎回参加できるかどうかは都合があるでしょうけれども、少なくとも毎回お声がけはしますか。

◯櫛田正夫河川みどり部長 日程等につきましては、ほかの学識経験者、また環境団体の方もたくさんいらっしゃいますので、事前にあらかじめ日程を調整してお声がけを今後もしてまいります。

◯18番 高田 浩議員 済みません、くどいようですが、毎回お声がけしますか。

◯櫛田正夫河川みどり部長 毎回お声がけをしていきたいと考えております。

◯18番 高田 浩議員 大変ありがとうございます。櫛田河川みどり部長の理解のもとに、ワーキンググループは大変うまく進んでいくと思います。大変感謝しております。
私は昨年9月定例会において、生物多様性保全を目的としたワーキンググループ設置の提案を行いましたが、設置した感想をお聞かせいただけますか。私は、今申し上げたとおり、櫛田河川みどり部長を初め担当部署の職員の皆さんの理解を得て、深く感謝しております。
 昨年9月に私が申し上げたとおり、モデルは改正土地改良法に基づく環境情報協議会です。もっと言えば、沖縄県竹富町の環境情報協議会がモデルです。私が知る限り、工事関係者も加えて環境の専門家が話し合う場を設置している全国唯一の事例です。その事例がどれだけ厚木市に参考となるかわかりません。いずれにせよ、先行事例がない中でよく決断してくださったと思っております。いかがですか。

◯櫛田正夫河川みどり部長 引き続きワーキンググループの皆様のご協力をいただきながら、自然環境や生物多様性の保全に配慮した整備に努めてまいりたいと考えてございます。

◯18番 高田 浩議員 答弁いただきまして、ありがとうございます。
今回答弁いただいた霜島政策部長、櫛田河川みどり部長におかれましては、この3月で定年により退官と聞き及んでおります。本当にお疲れさまでした。
霜島政策部長におかれましては、先ほどお聞きいたしましたように、この2年間、情報システムの最適化について陣頭指揮をとる立場でした。コンピュータのことであり、なれ親しんだシステムの変更について理解を得る、さぞかし大変な苦労だったと思います。その結果として、基幹系情報システムの再構築により年間1億9000万円の節約効果となりました。
 櫛田河川みどり部長におかれましては、技術職員として、下水道、道路、防災などで力を発揮してくださいました。その姿は市民の目にはつかないかもしれません。いわゆる縁の下の力持ち、市民一人一人を支える陰の働き手の価値は極めて大きいです。また、3年前となる3・11東日本大震災の際は、現場責任者の1人としてご尽力していただきました。きっとご自宅にもなかなか帰れなかったことでしょう。
お2人の部長に限らず、ここで退官される職員の皆さん、お疲れさまでした。その功績に敬意を表します。
これで私の質問を終わります。

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