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 厚木市教育委員会、組織活性化へ一歩
2013年6月11日

 100点の答弁でした。厚木市教育委員会は2013年6月11日、私の一般質問の中で、①ITガバナンス及び②組織の課題を協議する方針を表明。普段は議場には出席しない教育委員長 難波有三氏にご足労願い、質疑しました。厚木市議会に教育委員長が出席したのは13年ぶりです。
 私は2007年12月議会で小林市長に、「教育委員会の一定の独立性を尊重する考えは」とあえて愚問をお尋ねことがあります。また、予算編成が厳しくなっても教育への予算は減らすべきではないと述べたこともあります。しかし、それは無原則ではありません。教育委員会のITガバナンスは二種類。一つは、業者にとっていいお客さんになっていないかの検証。もう一つは、学習に使われているかです。

私の提案
これまで
今後
ITガバナンス
①市教委は、業者に都合のいいお客さん。②PC教室は多額の予算を掛けながら、使う先生がいないクラスの児童生徒は機会損失をしている実態が長年放置。
①市教委サーバー見直しワーキングチームと②学校情報化ワーキングチームをそれぞれ創設。H25年度中に方針策定。結果は定期的に厚木市教育委員会定例会に報告。
組織の課題を協議
昨年と同じ事をする前例踏襲主義、議会質疑もその場限りの答弁、組織が形骸化、市教委にとって問題が起きたら、抑えようとする等の傾向がある。

文部科学省中央教育審査会「教育委員会制度の現状と課題」及び福岡県春日市教育委員会「教育委員会活性化と事務局改革」を参考に厚木市教委定例会で議論。

 私は2008年9月定例会で厚木市コンピューターシステム改革を提案しました。今年2月定例会の答弁によれば、この4年間で5億9千万円の節約が出来たことに加え、来年からは新たなホストコンピューターの稼働により年間維持費が毎年1億9千万円安くなります。 私の見立てではこの5年間、教育委員会は事なかれ主義のためか、ITガバナンスに関心を寄せていないようでした。
 100点の答弁を得るに至るまでは、平坦ではありませんでした。「市長部局と同じことを教育委員会でも」と3月から5月に掛けて促しましたが、その間、議員になって初めての抵抗を少なくとも二つ受けました。その一つは、年上の市教委職員から健忘症扱いされたこと。 もう一つは、市教委から教育長との面会を拒まれたことです。5月2日午前10時30分頃、市教委に電話したところ断られました。私が13時に出向いたところ、平井広教育長は「急な客と面会」だそうでした。「午前中、面会要請したら断り、急な客には会うのは何故か」と職員に尋ねたところ、「組織で動いている」と釈明。私はその日の13時過ぎ、アポイント無しで1時間ほど教育長と面談しました。
 しかしながら、事態は好転するものです。5月10日、学校教育部長(新任)ら3名と2013 Japan IT Week(東京ビッグサイト)を視察。市教委にとっても私にとっても、意識が転換した日となりました。最新技術に触れ、ITガバナンスを行う方向性が見えたのでしょう。その後、ITガバナンスを担う教育研究所のスピード感には目を見張りました。

★組織の課題を協議★
 一般に、教育委員会は全国ニュースになるような事件に直面すると、教育委員長や教育長があずかり知らないところで、あの手この手を駆使して事を納めようとするメンタリティを発揮し、箝口令をも敷くようです。厚木市教育委員会はどうでしょうか。
 「中央教育審議会での議論を見据え、事務局内部で勉強会を設けるなど、教育委員会のさらなる活性化に事務局も自ら変わる視点で取り組む。また、教育委員会定例会で他市の取り組みを紹介する。」と答弁した市教委。通常の「参考にする」といったその場限りの答弁ではなく、実効性を感じさせました。今後も動向を注視します。

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