厚木市棚沢自治会は愛川町と1994年、愛川聖苑建設の際に協定を結びました。その中で、棚沢周辺に更なる不快施設を作らないと明記されています。既に愛川町のし尿処理場があったためです。従って、厚木市は棚沢をごみ中間処理施設建設候補地と発表しましたが、これには無理がありそうです。

愛川町と棚沢自治会による「愛川町斎場・火葬場建設に関する協定書」(平成6年10月20日)
項目7
今後、棚沢自治会に隣接して新たな不快施設を設置しないようされたいことについては、要望通りいたします

 厚木市は2005年6月23日、ごみ中間処理施設建設候補地を突如、記者発表。翌日、新聞各紙は棚沢にある神奈川工科大学運動場を候補地と報道しました。地元住民に事前の打診はありませんでした。棚沢自治会は2005年7月18日、緊急総会でこの計画には棚沢住民の総意により断固反対し、無条件白紙撤回の陳情を厚木市長並びに厚木市議会に提出しました。
 情報公開された報告書によると、市役所職員による候補地選定は今年2月、市内4カ所のいずれかとしました。

 広域ごみ処理施設計画は厚木市と愛川町並びに清川村の事業です。この協定書を基に、厚木市は愛川町の立場に配慮し、棚沢地区をごみ中間処理施設建設候補地から外すようべきでしょう。何故なら、広域ごみ処理施設の当事者である愛川町は、協定書を遵守する義務を負っているためです。

 大型公共事業計画を市民に打診することなく新聞発表で告知した結果、波紋が広がりました。市として取り組むべきことは市民の合意形成です。この問題に参考となる事例があります。長野県中信地区では、県の廃棄物処理施設建設計画に地元住民の同意が得られず2000年、計画はとん挫しました。直後に就任した田中康夫知事は透明性の高い再検討委員会を設置。問題は解決しました。厚木市政にも参考にしたい事例です。   

行政はいまだに住民説明なしの状態であるにも関わらず、厚木市議会と愛川町議会は06年6月、自治会の反対陳情を否決しました。

厚木市は、棚沢を候補地から外す決定をしました(2009年6月17日)


厚木愛甲ごみの中間処理施設の設置候補地について(厚木市HP 2005年)

用地選定、遂に仕切直しへ!

 れんげ祭り(06年4月29日)


アップロード:2005年10月30日
更新:2006年7月18日