高田ヒロシ通信 on YouTube

中2自殺/大津市教委は、生徒よりも組織防衛

2012年7月11日 

学校でのいじめは、どうぞ、地方議員に相談して下さい。議員は教育委員会にモノを申す立場です。

 自殺した中学生がいたたまれません。どんな思いで自殺に至ったのでしょう。一方で、アンケートに答えた生徒たちの心を踏みにじる偏狭な大人たち...。
 「首締めや葬式ごっこがあった」とのアンケート結果について、滋賀県大津市教育委員会(澤村憲次教育長)は、「見落としていた」と主張。大津市教育委員会は、生徒のことより自分たちの組織防衛が大事になっていることを端的に表しています。結果としては、尊敬されるべき「先生」という職業を自ら貶めています。
 失われた命は戻ってきませんが、直ちにすべきことは真相を明確にすること。そして、いじめの首謀者、その両親、市長、教育長、担任が遺族に頭を下げることです。
 中長期的に取り組むべきは、地域コミュニティの再構築です。少なくとも次の禍根が生み出されたといえます。
子ども達の心に傷を付けた 
 大人になっても精神的に大人になりきれない人は少なからずいます。つまり、アダルトチルドレンです。自殺した生徒が通っていた中学生の中で、そのようになる割合が増えやしないか危惧します。いじめの目撃者は深層心理で加害者または被害者となります。
 中学生が勇気を振り絞ってアンケートに答えたものの、それを黙殺しようとした大津市教育委員会=先生。正直であることを歪めた大津市教育委員会の罪は、計り知れません。

地域の信頼を破壊
 行政の主たる責務は、「安心安全な地域作り」です。それぞれ地域にある学校は、地域にとってシンボルであり、誇りでもあります。大津市教育委員会は、それを破壊しました。

遺族に計り知れない負担
 「お母さん、先に行ってゴメンね」 これは40代で病気により他界した友人の言葉です。亡くなった翌日、母親にお会いした際、「この言葉が頭から離れない」と述べていました。葬儀も見るに忍びない場面が度々ありました。
 自殺で13歳の息子を失ったら、どうでしょう。しかも、裁判で市と県が組織をあげて証拠を握りつぶしながら、一つの家庭に真っ向勝負を挑んで来たら、親はどんな気持ちでしょうか。

 大津市の越直美市長は7月11日、男子生徒が自殺した経緯を調べる外部委員会を設置すると発表。その後、滋賀県警が教育委員会や学校へ家宅捜査に入りました。

 (参考・共同通信 2012年7月10日配信)  大津市で昨年10月、公立中2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、市教育委員会は10日、生徒を対象にしたアンケートを2回実施していたと明らかにし、2回目の回答に「自殺の練習と言って首を絞める」「葬式ごっこ」との記述があったと発表した。市教委によると、2回目のアンケートは昨年11月上旬に実施。結果について学校から昨年12月に文書で報告を受けていたが、これらの記述を「見落としていた」とし謝罪。    

アップロード:2012年7月11日